各部位の治療状況 Treatment status

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    neck

    頸から肩の痛みや、コリ、神経のしびれにはリハビリを行います。早く症状をとりたい方にはハイドロリリース(水で神経や筋肉のつっぱりをとる技術)で痛みをまず減少させ、リハビリしやすい状態にしてリハビリにバトンタッチします。頸には神経が多く出ているため、神経の動きをまず良くして頸のバランスを整えていく事が有効と考えています。よく肩甲骨の内側や手の方へ痛みやシビレが走る方、頸椎からの神経根症(神経の出口の所で圧迫羽や癒着が起こっている状態)が来院されます。神経の問題だと判断できればやはりハイドロリリースで神経の動きを回復し、痛みを減らして、リハビリで姿勢を改善していく事を多く行っています。

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    shoulder

    拘縮肩、腱板断裂、投球障害肩、脱臼などが代表です。肩の動きが悪く痛みが強い人はかなり多く来院されます。五十肩と言われていますが、まず固くなっている場所を診察と超音波で明確にし、リハビリと連携して「ハイドロリリース」といって固さを水でははがして早く症状をとっていきます。動きの低下が著しい人、夜中の痛みが強くて眠れない人はマニプレーションといって肩にいく神経を一時的に麻痺させておいて動きを一気に改善する方法も多く行っています。野球による肩痛はリハビリが中心になりますが、最近ではハイドロリリースやshock waveを用いて以前より積極的に早い復帰を目指します。腱板断裂の場合、以前はMRI検査で診断していましたが、今は超音波検査で診断できますので、診察当日に診断してすぐ治療に入ります。脱臼は靭帯断裂の程度、スポーツ種目、試合時期などを考え選手のおかれた状況がとても大事と考え方針を立てていきます。肩の亜脱臼という診断を一度受けた後、当院を受診される方が多いですが、きちんと診察、検査すると脱臼である事がわかるケースがよくあります。まずは肩の状態をキチンと把握した後にプランを立てていく事がお勧めです。

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    elbow

    肘は意外と専門医が少ないと言われています。テニス肘や野球肘、関節ネズミ、変形性肘関節症はスポーツ外来で多く見る疾患です。テニス肘は痛み止めの注射を打てば治るという時代がありましたが、実は痛みが注射では取れない方がよく来院されます。テニス肘にはいろいろな痛みの原因があり、治りにくいケースも比較的多い事がわかってきました。ハイドロリリースや超音波を利用し粘り強く原因を追究します。少年の野球肘に関しては検診を「長崎サポートネットワーク」という組織を長崎市の医療関係者で立ち上げて治療を行っています。長崎のメンバーはやる気満々で「早く見つけて、手術しないで治す」を目標に活動しています。肘の機能は意外と肩や手首よりも生活に影響が強くでる為、治療を早く行う事が重要です。

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    hand

    手や指はスポーツでのケガや繰り返すストレスを受けやすい場所と思います。早いスポーツ復帰の為には、まず神経の関与を探す。そして治してみる。動きの悪い部分にはリハビリと連携する。超音波で異常がわかる場合も多く、よく超音波で原因を探り、超音波下でのハイドロリリースで痛みや動きを改善する治療を行っています。よく使う手だからこそ、何で痛くなったのが探り当てる事が一番大事な要素と考えています。

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    waist

    腰痛の原因を探るには動作分析、問診が大事です。どこが痛みの原因となっているかがわかりにくい事が多かったのですが最近の診断技術で判断できる事が増えてきました。以前はMRIやレントゲンなどの画像検査ばかり行っていましたが、最近になって動作分析+超音波検査でかなりの腰痛の原因が絞れます。もともと消炎鎮痛剤と安静で痛みを減らし、治らなければMRI検査、そして脊椎外科医へ紹介という事が多かったと思います。最近は診断を初診で行いすぐハイドロリリースやブロック注射で痛みを減らす、そしてリハビリへと移る事が殆どです。スポーツ外来の腰痛の特徴のひとつは腰椎分離症がとても多く見つかる事です。分離症は腰に起こる疲労骨折ですが、骨折をつなぐ治療ばかりに目がいってしまうと選手たちの希望がかなわない場合も多く、まず今後スポーツ活動をどうしたいのかの希望を聞き、それぞれに応じてベストの治療法を選択していきます。休めといわれても学生にとっては大事な試合に出る事が優先するのです。まずは痛みを改善し、リハビリで動きを改善していく事が良く行う治療です。

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    share

    股関節も最近、技術が大きく進歩してきた分野です。まず内視鏡治療が出てきて大きな進歩でした。次に超音波が出てきてからまた一歩大きな進歩でした。一昔前は軟骨が悪いという診断ばかりでしたが、関節唇といって関節のガードレールのような組織のダメージや筋肉の損傷や腫れ、神経に関する痛みなど多くの病態が明らかにされてきました。最近ではリハビリとハイドロリリースのコラボレーションで治療することが多く、内視鏡しなくても症状が改善するケースが増えてきました。

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    knee

    膝は小学生から高齢の方まで受診する方が一番多い部位です。もともと私も膝から内視鏡の世界に入ったので膝の内視鏡手術も年間150~200人位行っています。最近は半月板断裂に対し手術をせず、よくハイドロリリースで痛みを減少させリハビリに持っていくパターンが増えてきています。ロッキングと言って膝の動きが著明に低下したり、痛みがとても強い場合は内視鏡を選択することもありますが、まず手術しないで治してみようと説明する機会が多くなっているのです。膝関節内の軟骨が悪い方も多く来院されます。軟骨を回復する治療は理想ですが、現実的には痛みが無く良く動く膝がまず生活には必要と考えそちらを優先して治療しています。膝も治療パターンが増えてきていい時代になってきています。

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    leg

    足関節捻挫は毎週何人もの方が来院されます。まず診断ですが診察と超音波診断をおこないます。靭帯が切れているよと説明すると「えっ?」と言われることが多いですが、靭帯の切れている部位、治った部分も超音波で見える時代なのです。治療は早期復帰を目指し積極的にリハビリを行います。また意外と知られていないのが捻挫後に後遺症が30~50%位の人に見られることです。足関節は軟骨損傷がわかりにくい事もあり、痛みの原因が何かわからずに来院される方が多い印象です。外反母趾の手術や足関節の内視鏡も行っていますが、意外とそういう治療を聞いたことがない方が多く、まずどういう治療があるのか選択肢を聞く事も大事ではないかと思います。足の治療に欠かせないインソールもリハビリが歩行パターンを見ながら少しずつ変化させていくので個人によって変えていきます。