副院長からのご挨拶 message

医療を担うものが明確な意志を持つこと

「治療に満足していない」、「現在の自分の状態の病院での説明がよくわからない」という患者さんが多く来院されます。最近は近くの医院に行かず、遠くても満足できる医院や病院に行く方が多いと感じます。それではどうして満足度が低い方が多いのでしょうか。その理由は主に

1.治療の要となる最初の診断が間違っている
2.行っている治療のゴールが患者さんの望むゴールでは無い

の二つです。もし治療がうまくいっていなかったら、方針を変えるのがあたりまえだと思いますが、医療者と患者さんのコミュニケーションがうまくいっていない場合は、何か月も違った方向を向いている治療を続けているケースもあります。例えば痛みを取りたいのに痛みが取れないまま同じ治療を継続している例はよく経験します。
治療方法として手術をもし選択する場合、自分が行った手術後の経過は執刀医が診ていった方が良いと思います。手術後の経過をみらず他の医師にまかせると、手術の弱点を気づく事が少なくなり、手術で改善すべき点が見つかりにくいはずではないでしょうか。日本の整形外科医療で多いパターンは大きい病院で手術して自宅近くの小さい病院でリハビリしていく。または手術さえすればリハビリは不要としているケースです。その患者さん達を診察してみると、「いつ走れるか」「いつ試合に出れるか」などの具体的目標が明確でない場合をよく目にします。手術後に具体的にどう復帰していくかという医療者側の解説と患者さん側の理解がないまま治療しているのです。そこには多くの場合、こういう医療をした方がベストだという医療者個人の強い意志が存在しません。医療制度(他人)のせいにしてしまう側面が隠れているのです。診察、治療、スポーツ復帰や社会復帰という継続した治療を一つの施設で行い、反省したり喜んだりしていく。そして、もっと良い医療をしていこうと考えて毎日を過ごした方が医療者側も楽しく仕事ができます。ヒトに接する医療だからこそ、システムのせいにするのではなく、医療を担うものが自分はこうしたいのだという明確な意志を持つこと。小さな田舎、長崎から大きな満足を目指してやっていきます。
スポーツ整形医師 山口和博

山口和博医師
担当医 山口和博 医師
資格 日本整形外科学会認定医
日整会スポーツ認定医
スポーツ歴 ラグビー サッカー テニス
スノーボード スキー ソフトボール
所属学会 日本整形外科学会
ISAKOS(国際関節鏡、膝、スポーツ整形外科学会)
日本肩関節学会
日本膝関節学会
日本関節鏡学会
関節鏡手術実績


  • 手術総数

  • 関節鏡手術数

  • 2016年度

  • 472例

  • 240例

  • 2018年度

  • 467例

  • 264例

  • 2019年度

  • 370例

  • 304例