ラジオ波治療(Coolief)とは About Coolief

ラジオ波治療(Coolief)による膝関節症の治療とは、感覚神経をイオン加熱により60度で焼灼して、神経の数が減少し、痛みを感じる量が減ります。この効果により、患者さんの痛みが軽減されます。この技術は、1930年代にラジオ波を使用した三叉神経の治療が始まり、ラジオ波は熱を伝える性質があり、神経を焼灼することで痛みを和らげる効果があります。2023年には、日本でも厚生労働省が変形性膝関節症を対象とした保険治療を開始し、当院でも治療を開始致しました。

Coolief_作用機序

ラジオ波治療(Coolief)の対象 Coolief target

変形性膝関節症の方で、消炎鎮痛剤やヒアルロン酸注射などの保存療法では痛みが軽減しない方、人工関節等の手術療法に至らない等、このような条件に該当する方がラジオ波治療(Coolief)による膝関節症の治療の対象となります。

Coolief 治療の選択

変形性膝関節症へのラジオ波治療(Coolief)の効果 Effects of Coolef treatment

約2年間にわたり痛みが大幅に軽減

変形性膝関節症は、日本では約2500万人が罹患しており、そのうち有症状の方は約800万人、高齢化が進むほど患者数が増え、症状が進行している場合は人工関節等の手術となり、その数は年間で約10万件にのぼります。この疾患に対しての新しい選択肢がラジオ波治療(Coolief)となります。
海外で行われた臨床試験で、Coolief治療は膝の痛みを軽減する効果が高いことが示されています。治療後6ヶ月で74%、12ヶ月後には65%の患者が疼痛が50%以上軽減関節内ステロイド注射を受けた患者の85%がCoolief治療に切り替え治療後18〜24ヶ月では、患者の疼痛評価スケールは、治療前に比べて有意に減少
以上の通り、Coolief治療が膝の痛みの長期管理に効果的であることを示唆しており、慢性化した痛みに対して年齢に関係なく期待できる治療法です。

nrsスコア

ラジオ波治療(Coolief)実際の処置 Coolief actual treatment

1テストブロックラジオ波治療(Coolief)処置前に局所麻酔でのテストブロックを行います。テストブロックは、超音波エコー下で膝に存在する3つの主要な神経(上外側膝神経、上内側膝神経、下内側膝神経)に対して麻酔をかけ、歩行訓練等で痛みの変化を診断します。痛みが軽減されることが確認される場合、神経の処置に入ります。23つの神経を焼灼超音波エコー下で、テストブロックでターゲットとした3つの神経をイオン加熱により60℃で焼灼します。各部位での焼灼は通常2分程度行われます。局所麻酔をした上で処置を行うため、負担を最小限に抑えることができます。3経過観察術後2週間後、1ヶ月後、2ヶ月後に経過観察をします。

ラジオ波治療(Coolief)の費用

ラジオ波治療(Coolief)は保険診療となります。※片膝(保険点数15000点)患者負担2割の方:約32,000円患者負担3割の方:約50,000円弱( 高齢者の上限18000円の場合もあります、詳しくは受付までお問合せ下さい )ラジオ波治療(Coolief)は、当院では毎週、
木曜日または土曜日に実施しておりますので、この治療については受付までお問い合わせ、ご相談下さい。