PRP・PFC治療について PFC treatment

ケガを治す新しい治療

PRP治療(濃厚血小板血漿)がプロ野球選手の肘靭帯損傷に使われていることが報道され、多くのスポーツ選手の注目を集めています。治療効果として期待されているのは濃厚血小板血漿に含まれる成長因子です。成長因子は傷の治りや靭帯、筋肉などの組織の治癒を進める役割をしており、損傷した組織をもっと早く、もっとより良い状態にするために投与しますPRPの効果についてはまだはっきりしていませんが、スポーツでの損傷が早く治る、変形性膝関節症の痛みが減るという研究結果が出ているものもあります。

PFC治療
  • PFC-FD

    PFC-FDによる治療 01

    自分の血液を50mlほど採取します。それからセルソース社に血液を送り、成長因子を作成してもらいます。PFC作成に3週間ほど時間を頂き自分の成長因子のみ取り出します。成長因子ができあがったらセルソース 社から当院に成長因子が入った容器を送ってもらいます。痛んだ組織に水で溶かして成長因子が多く含まれるPFCを注入します。注入は1回で行う時と2回に分けて行う時とがあります。通常当院では2カ所投与の時は1回で行い、1カ所投与の場合は1回投与した後、約2週間後に2回目の投与を行います。

  • PRP

    PRPによる治療 02

    自分の血液を15mlほど採取します。当院で遠心分離期を使い、20分ほどで成長因子を多く含む溶液を作成します。採取当日に痛んだ組織に注射を使い、注入します。通常当院では1カ所の治療を行いますが、2カ所同時に作成、投与を行う場合もあります。

PRP治療と PFC治療の違いPRPは自分の血液から遠心分離して成長因子を多く含む血漿であり、血小板と白血球を含んでいます。それを患部に注入します。また遠心分離機があれば病院内で作ることができます。PFCは自分の血液から成長因子のみを取り出しそれを乾燥させ粉末にしますので白血球や血小板などの細胞成分が全部取り除かれます。

PRP・PFC治療は自由診療となります。PRP・PFC治療は自由診療となります。通常、当院で行っています診察、リハビリ、投薬といった保険診療とは同日には行えません。よってPRP・PFC治療を行う日はその治療のみ行います。

効果が期待されている疾患について当院では肘、膝、足関節の靭帯損傷、肩、肘、膝、足関節の軟骨損傷に主に使用する予定です。新しい治療のため何にどれくらい効果が出るのかは不明ですが、変形性膝関節症にPFCを投与した日本の整形外科医の報告では60-70%くらいの方に効果があり、1年間後も効果は持続したとなっています。ヒアルロン酸やリリース、リハビリといった治療を行っても満足のいく結果が得られない場合に当院では使用していきます。

費用、回数について PRP治療は1回5万円で1~3回投与します。PFC治療は1回13万円で1~2回投与します。どちらの治療も1回投与して、経過がどうなるかをみて終了するか、追加をするか判断します。全費用額はPRPが5~15万円、PFC治療が15万円~30万円となります。当院では両方の治療とも1回投与で治療する事が多いですが追加投与を考える場合、医師の説明の後、患者さんの希望を聞いて決めています。

リスク、副作用について 自分の血液より作成しますので、アレルギーなどの免疫反応は起きません。注射で投与しますので、注射時の痛みを伴います。また注射後、炎症が起き数日間、痛みが出る事があります。PFC治療と比べPRPの方が白血球を含むため炎症が起きやすく、痛みが出やすい事がわかっています。